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【禁聞】軍の演習 上海で欠航が相次ぎ大混乱に

2014年07月25日

【新唐人2014年7月25日】当局による規制措置によって、21日、上海の空港では欠航と遅延が相次ぎ、数百便が影響を受けました。実は上海では14日にも同じ事態が起きていました。中国の空港は遅延が最も多いことで有名ですが、その一番の原因は、軍が国の大部分の領空を支配しているからだと指摘されます。

 

「中央テレビ」のサイトは、22日、民用航空管理局の情報として、上海、南京、杭州、鄭州、青島などの空港が交通規制の影響を受けると伝えました。

 

このような規制措置は7月20日から8月15日まで続きます。「他の利用者」が領空で演習を行うからです。21日の昼までに、上海の浦東国際空港では101便が欠航となり、103便が2時間以上、遅延しました。虹橋(ホンチャオ)空港でも98便が欠航になりました。

 

22日までに、上海の2つの国際空港で再度、数十の便が遅延あるいは欠航になりました。大勢の乗客が手持ち無沙汰に待合室で待っていましたが、足早に駅に向かった乗客もいます。

 

「ウォール・ストリート・ジャーナル」は「他の利用客」について民用航空局に問い合わせましたが、説明を拒まれました。一方、AP通信が江蘇省の連雲港空港に問い合わせたところ、空港の従業員は「軍事演習のため、中国東部の飛行場の便が遅延する」と上司から通知されていたことが分かりました。

 

「ウォール・ストリート・ジャーナル」によると、中国の飛行場は世界で最も遅延が多いそうです。当局や航空会社は、悪天候や航空管制の通信が悪いためだと弁解するものの、一番の原因は、軍が国の大部分の領空を支配していることだと専門家は分析します。

 

杭州の法律専門家、範さんは、中国では軍の規制により市民が不便を強いられており、これは交通権の侵害に当たると語ります。

 

杭州の法律専門家 範さん

「このようなことは市民にとって、交通権の侵害です。昨日 友人は空港で、13時間も待たされました。我々の自由に移動する権利が国防や軍事のために、明らかに侵害されたのです。法律学の立場から言えば、まず権利を守るべき問題です」

 

範さんはまた、契約に基づけば、航空会社は乗客に賠償すべきだが、航空会社が軍に賠償を求めることは考えにくいとも述べました。

 

台湾出身の経済学者、郎咸平さんは7月23日、マイクロブログで次のように発言しました。「アメリカは世界最強の空軍だが、領空の20パーセントしか制御していない。一方、中国の空軍はアメリカにはるか及ばないのに、80パーセントもの領空を支配している。調査によると、中国の空軍は領空の制御を通じて、不当な利益を得ている。例えば、遅延が広い面積で起きた時、航空会社はわずかでも領空を開放してもらおうと、空軍に巨額の賄賂を渡す」。

 

杭州の法律専門家 範さん

「軍は何をしても、民事責任を負う必要がありません。全人代は職責を果たさず、軍に適切な使用かも尋ねません。しかし民主国家なら、航空路の占有が適切かまたは不正がないか等、国会が問いただせます。しかし中国の全人代はまったく軍を監督していません」

 

海外メディアの分析によると、7月20日から8月15日までに、中国東部と中部の12の空港で遅延が起こる可能性があります。北京と上海という主要な経済都市を結ぶ交通の要路で軍事演習を行うなど、前代未聞のことです。

 

また習近平国家主席が南米を訪問している最中に、軍が突然、長期的かつ大規模な演習を行ったことは、常軌を逸しているという指摘も聞かれます。7月14日、上海の2つの国際空港で100以上の便が欠航または遅延となりましたが、いまだに政府の釈明がないため、様々な憶測を呼んでいます。

 

また官製メディアは20日、14日の欠航や遅延について男2人がデマを流したとして、逮捕したと伝えました。2人は当局が空の交通を規制したのは、「汚職撲滅キャンペーンの標的となった要人を逮捕し、捜査するためだ」とネットに書き込んだためだそうです。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/07/24/a1125131.html(中国語)

(翻訳/河合 ナレーター/村上 映像編集/李)

 

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